サイコパスを操作する

サイコパスから学ぶ

サイコパスは何を考えているのか サイコパスを見抜く

友人Mはサイコパスだ。

 

昔からMは会話の中心になることが多い。他人の好意や感情が自分に向くことを楽しむ。一方で、恋人とは完全に主従関係が成り立っている。浮気を彼女に認めさせ、アメとムチで奴隷化している。彼曰く、それが「最も合理的な恋愛」である。他人のことを「感情的で愚かな生き物」とみなしている。初対面の人に対しては、まるで自分が「なんでもない人」のようにふるまう。自尊心をくすぐるような態度や言葉遣いで好意を得る。自分が優れていることを誇示しないが、それを認めさせる。実際、彼は身体的な魅力があり運動神経もよい。芸術の才能もあり、医学部出身で聡明な「勝ち組サイコパス」だ。

 

僕はいつも、彼と親しくしていても”関係の溝”を感じる。サイコパスなのだから当然である。そして、僕はそれに対して特別な感情を抱かない。しかし、多くの人は”関係の溝”に対して無意識に不信感を抱く。距離をとる。あるいは、逆に距離を埋めようと依存する。このような感情的な反応を示さない人とは尊敬をもって接してくれる。

 

親しくしたい人に”関係の溝”を感じた時、多くの人は「感情的な反応」を示す。それがまさに”カモ”であることの自己申告であり、付け込まれるべき”弱み”となる。したがって、サイコパスの操作を図る人は常に、彼らと合理的な関係を結ぶ必要がある。サイコパスと対峙するとき、あなたは感情的になってはいけない。

 

知人の女性は、サイコパスと思われる男性のふるまいに不信感を覚えていた。

ある日はとても優しく、カリスマ性の溢れる態度で接してくるのに、また別の日には妙によそよそしく、冷たい態度をするのだという。

僕が「それはアメとムチです。彼が冷たいと感じているとき、あなたは少し寂しさのようなものを感じていませんか? すると、次の日に優しく頼み事をされると、あなたは進んでそれを引き受けてしまうかもしれません。」と伝えると、彼女はハッとした表情で、そのような事が実際にあったと告白した。

 

これは恋愛関係においてもみられる。サイコパスや回避的パーソナリティの人は、親しくしている人に対して冷たい面を見せることがある。それが相手に喪失の不安を生じさせ、依存感情を芽生えさせる。回避性の場合、それについて歪んだ安心感を覚えるだけで済むが、サイコパスの場合、それを利用して搾取を行う。

 

サイコパスを見抜くためのチェックリストは以下の通りだ。

頼み事を断れない

サイコパスは他人に餌を与え、手懐けてから利用する。「返報性の原理」といったギブアンドテイクの心理をを心得ている。好きな人の頼み事は聞き入れたいものなので、見方によっては健全な関係に見えなくもない。だがその収支は釣り合っていない。空疎な甘い言葉であなたの金銭やセックス、心までが奪われるのだ。これは、あなたがカモとして扱われていることを示している。文字に起こすと馬鹿馬鹿しいが、世の中のほとんどの人間は実際このような操作にかけられる。特に「自分は騙されない」と思っている人ほど簡単だ。そういう人はおそらく、「いや、アイツは良いやつだからいいんだよ」と合理化するだろう。まさにそう思うように仕組まれているとも知らず。最近、誰かの頼みごとを聞いたことは? 

 

態度が急変する

サイコパスの表面的な魅力は作られたものだ。そのため、彼が疲れているときや怒ったときに、化けの皮が剥がれることがある。まるで自分が存在しないかのように極端に無関心になったり、独特で無感情な視線を向けてくることがある。そして、気が付いたときにはあなたの立場が追い込まれている。これは、サイコパスの地雷を踏んでしまった人は経験したことがあるかもしれない。

 

どこか余所余所しさを感じる

これは、カモであろうとなかろうとサイコパスと関わる人は必ず経験する。なぜなら、サイコパスは感情的な深い結びつきを作れないからだ。そもそも他人に興味がないのだから、いくら表面的に仲良くしても深い結びつきになることは原理的にあり得ない。あなたが繊細な性格ならば、こうした違和感をもちながら関わっている誰かさんはサイコパスかもしれない。恐らく、「良い人なんだけど・・・」という感覚に陥るはずだ。こういった違和感は鈍感な人には理解されにくいが、当のサイコパスには気づかれてしまう。そこでたじろいでしまうと、それを逆手に取って鈍感な人達を味方につけ、あなたを孤立させようとするだろう。毅然とした態度を持ち続けることが重要になる。

 

常に冷静で魅力的

普通の人が驚くような場面で「ビックリしたー」といいつつ笑っていたり、困難な状況や危険を冒す場面でも平然とした態度で解決してしまう。そんな姿は魅力的に映るものだ。また身内の死など、悲しい出来事や恐ろしい経験したにもかかわらず、平然とした態度で日常を送っている。彼らは扁桃体という恐怖などの情動を司る領域が機能不全になっている場合が多く、ネガティブな感情やストレスを抱くことが少ない。

 

完全なチェックリストではないが、これらの項目に該当する点があった場合は冷静に見直すべきだ。それがサイコパスから操作されていることを自覚し、サイコパスを操作する第一歩なのだ。だが安心して欲しい。自分が操作されているほどサイコパスを操作することは容易だ。なぜなら、サイコパスはあなたのことを無知なカモだと思っており、自分が操られる側になるとは夢にも思っていないからだ。オセロのように、序盤に多くとらせることで終盤で逆転しやすくなる。