ド三流サイコパスの説得心理学

「薄っぺらな心理学書」にはウンザリだ。

見ている方が恥ずかしくなるタイトルと煽り文句。

中には「これが心理学なのか・・・」と勘違いする人もいる。

今回は、そうした人達に向けた内容になっている。

 

サイコパスの多い職業ランキングの4位は「営業マン」と言われている。

彼らの多くは説得の心理学を用いている。

しかし、その多くは不誠実で”非効率な” 悪用に過ぎない。

 

説得の権威である ロバート・チャルディーニ の書籍を参考に、浅はかな営業トーク、日常に潜む影響力を暴き出し、免疫を付けよう。

さらに、より”効率的”で誠実な説得についても考えていく。

 

ギブアンドテイクの誤謬

「返報性の原理」という言葉がある。相手に何かをしてあげると、お礼に何かしてもらえる、といったものだ。

これを利用したものが「デパートの試食」や「営業マンのお世辞」である。彼らは「お礼をしなければ」という感情を煽るために何かを与えている。

 

「類似性とお世辞によって、人々はあなたを好きになる。そして、いったんあなたに好意をもっていることに気づけば、あなたと取引したくなる。」

 

これこそ、ド三流サイコパスが信仰する考え方だ。

暇さえあれば「あなたの考えは素晴らしい。私も同感です」などと褒めて「好意」を得る。暫くしてお願いをすれば、相手から進んで協力してくれる。少なくとも断りにくくなるだろう。

しかし、嘘をつくことに慣れていない人のそれは酷く惨めで、「感情を殺すこと」はもはや接客業、営業に求められるスキルになってしまっている。(だからこそサイコパスが多いのだが)

 

そもそも、人はなぜ類似性を強調したりお世辞を言うのだろうか。

彼らは、他人から好意を「得る」ためにそれを行っていた。

 

しかし本来、それは自分の好意を「伝える」ために行うものではないだろうか。実際、大抵の人は類似性やお世辞のアピールは「好意あってこそ」と考えるだろう。

初対面の人間からいきなり褒められるより、自分のことを好きだと分かっている相手からお世辞を言われる方が嬉しいはずだ。したがって、誠実かつ効果的に説得するための格言はこうなる。

 

「彼らに、あなたが彼らを本当に好きであることを示すべし」

 

嘘偽りのない共通点を強調し、心からの賞賛の言葉を贈ろう。どんな人にも愛すべき点、尊敬できる点は必ずある。

 コンビニのレジでさえ、傲慢で不愛想な客が来たときには「自分にもこんな顔をしている時があるな・・・」と類似性を意識することで、幾分か冷静に微笑みながら対応できるだろう。

藪から棒に「お気持ちは分かりますが・・・」と言っても、逆効果なのは目に見えているのだ。

 

 

本書はこういった説得の心理学を良心的に扱っている。

「好意」や「返報性」以外にも「権威」「一貫性」「希少性」「社会的証明」といった承諾に関わる心理を多彩な例を交えてわかりやすく説明している。

より詳しく学びたい人には、読んでおいて損はないことを保証する。

 

参考

 

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

 

 

PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間

PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間